『WONDER SKA TOURS 2016-SKA FOR KUMAMOTO–梅田Zeela 3rd ANNIVERSARY-』@梅田Zeela レポート

『WONDER SKA TOURS 2016-SKA FOR KUMAMOTO–梅田Zeela 3rd ANNIVERSARY-』@梅田Zeela 2016.11.20.SUN.レポート

今宵は日本のスカシーンを牽引するベテランバンド達が梅田Zeelaに集合するという何とも豪華なイベントが開催された。

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このイベントの売上の一部は来年開催する熊本での入場無料SKAイベント”SKA FOR KUMAMOTO”の開催資金となる。 
 
各バンドもそれぞれにチャリティーグッズを販売したり、ZeelaのBARで熊本の焼酎を売り、その売り上げを募金とするなど、このイベント自体にも熊本の力になりたいとゆう出演者達の熱い想いが詰まっていた。 

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機材の転換時にもオーディエンスが楽しめるようにと、フロア後方に用意されたDJステージでは開演前からスカミュージックが流れ、ステップを踏みながら身体を揺らす人々が集まったフロアは既にダンスパーティー状態。 
 
そんな中、DJのイベントのスタートを告げる声を合図に、東京のお洒落泥棒DALLAXが登場。とともにフロアも超満員に!1曲目からアッパーなチューンをぶちかまし、一気に観客の心をスカワールドへと引き込んだ。 NUMB(Vo.)「1発目だからって手抜いてんじゃねぇぞ!!」という言葉に煽られるように、拳を突き上げて跳ね踊るオーディエンスのエネルギーと、常に身体ごとフロアに飛び込んでくるかのような勢いで音を流し込んでくるDALLAXのエネルギーがぶつかり合い、フロアはもうアツイ!暑い!!熱い!!! 
 「今日は熊本の仲間にむけてやってます。日本で1番かっこいいスカコアやります」と告げはじまった“LIFE”では、ステージとオーディエンスが一緒になって左右に身体を大きく揺らし、フロアは一体感に包まれていった。さすがはスカ一筋18年のベテランスカバンド。アダルトチックな風格を終始漂わせながらも、こちらが受け止めきれないほどの活発なエネルギーをフロアにぶつけまくり、スカを愛する関西のオーディエンスのハートをしっかりと盗んでいった。 
 
2番手には映画スター・ウォーズのSEと神々しい照明とともに元ムラマサ☆のメンバーが中心になって結成した7人組バンドエイリアンズが登場。 
 ポップでキャッチーなメロディとYUMI(Vo./exムラマサ☆)の甘美なハイトーンボイスに彩られた爽やかな音がフロアを吹き抜ける。「震災があったときになんかできへんかなって思ってて。やっとエイリアンズができて、みんなと継続してチャリティーを続けていくことが大事やとおもってます。買ってくれたみなさんありがとうございます!」とチャリティーグッズが売り切れたことへの感謝をオーディエンスに笑顔で伝え、そのまま「走り出すよ 広がるあの青空まで届けたいんだ。まだ知らない明日の光が見つかる――」というエールを込めたフレーズからはじまる”それじゃダンスは踊れない”へ。アップテンポなポップロックのリズムに乗せてサックス、トランペット、トロンボーンの空高く突き抜けるような音色が響き渡る。 最後の”フレフレ”ではタイトル通り、キャッチーな心躍るメロディに乗せて観客が一つになって手を振り、フロアにはハピネスな笑顔が溢れていた。 

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陽気なSEに乗って3番手、KEMURIのTSUDA(Ba)が所属するTHE REDEMPTIONが登場。ソリッドなリードボーカルとリズム隊が作り出すゆったりとした横ノリのリズムに合わせて、トロンボーンとトランペットとキーボードの音色が絡み合い、トロピカルな南国感漂うメロディを作り出す。彼らのバンド名には救いや救済などの意味があるが、まるで日頃自分の中に溜まったネガティブなモノすべてが昇華されていくかのようなグルーヴによってフロアは一気に開放的な空気に。「熊本の明日に繋がればいいと思って一生懸命やってます。明日に向かって奏でる歌です」という言葉ではじまった”スターボード”。エッジの効いたトランペットの奏でるメロディとドラムが刻むアップテンポなスカビートに惹きつけられるかのようにオーディエンスの手も自然と天に向かって高く伸びる。彼らのトロピカルハウスなサウンドは、オーディエンスの心を地下のライブハウスから連れ出し、南の島の楽園へと運んでくれた。 

続く4番手は、SKA FREAKS。まるで殴りかかってくるかのような漢臭くアグレッシブなメロディと、Syusaku(Vo.)の少しディストーションのかかった力強い歌声に引っ張られて、ステージ上もフロアもツーステップを踏みながら踊り暴れ狂い、フロアの熱気は一気に最高潮へ。「MC喋るよりも1曲多くやる」という彼らの言葉通り、の要素を最大限に詰め込んだソウルフルな楽曲を次々と繰り出し、何度も「覚えたでしょ?」とオーディエンスに呼びかけながら、フロア後方のオーディエンスまで余すことなくSKA FREAKSが巻き起こすスカパンクメロディの荒波へと放り込んでいく。まるで「顔をあげろ!目を覚ませ!そして俺たちを見ろ!」と身体をぶち破って心に直接訴えかけてくるような彼らの熱いサウンドに、ハートを叩き起こされたオーディエンス達の大きな歓声に包まれて、彼らはステージを後にした。 

5番手は顔面に白い仮面をつけながら、90’sスカパンクの伝導集団、SKA PUNK Zombiesが登場!1曲目から1度聞けば思わずすぐにシンガロングしてしまうほどのキャッチーなメロディを撒き散らし、オーディエンスとの一体感を開演からわずか数秒で生み出す。元POTSHOTのRYOJI(Vo./ex POTSHOT)が所属する本バンドは、“Be Alive”などのPOTSHOT時代の楽曲も披露し、90‘Sのスカパンクは今でもこんなにカッコいいんだせ!ということをオーディエンスに知らしめる。中盤では、トランペットとトロンボーンのメロディアスな音色に彩られたキラーチューン”Ska Punk Radio”、さらにRYOJI(Vo./ex POTSHOT)「スカパンクを使って戦っていこうぜ――!!!」とゆう掛け声とともに”Soldiers”を繰り出し、オーディエンスとともに拳を突き上げる彼らの姿はまさしく、スカパンクという折れない武器を掲げて、スカを愛するキッズ達を背後に引き連れ守りながら、どんな困難な時代をも乗り超えてスカパンクとゆう音楽を守り続けるスカパンクソルジャーである。 

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そんな彼らに続くのは世界を股にかけるガールズスカバンド、ORESKABAND。管楽器を奏でる3人がステージを飛び回って華やかなパフォーマンスで楽器を吹き鳴らしながら、フロアのテンションを煽っていき、オーディエンスはあっとゆう間に彼女達の虜に。 
「今日みたいなすげー楽しい日がウチらだけじゃなく、いつか熊本のみんなにも訪れるように」そんなHAYAMI(Tr.)の力強い言葉と、彼女達の6年ぶりの3rdフルアルバムのリリース告知という明るいニュースにテンションが高まるフロアに、うねりをあげるタイトなベースラインと、それと対照的に弾けるようなトランペット、トロンボーン、サックスのメロディラインがケミストリーを生み出す”Answer”が鳴り響く。最後は彼女達のキラーチューン”Carry On”。「最後までハッピーにサヴァイヴする」そんな彼女達の生き様を表したかのような最高にハピネスなメロディが、笑顔で弾け飛ぶオーディエンスに降り注ぎフロアは多幸感に包まれた。 

トリを飾るのは日本のスカシーンの重鎮、GELUGUGU!20年もの間日本のスカパンクシーンを背負ってきた彼らの登場に、フロアには歓声が巻き起こる。シックなお揃いのスーツに身を包んだ彼らは、そのクールな装いとは裏腹に、聴く者の腹の底まで熱くするようなアッパーな音の塊を息継ぎする暇もないほどにフロアに向かって放ち続ける。熱くなりすぎたフロアを少し休ませるように芸人顔負けのユニークなMCを延々と続け、フロアは楽しげな笑い声に包まれる。少し空気が緩んだところで、”XL”、”MIRACLE!”、”PUSH BOUT”とアッパーチューンを3曲つづけてぶっ込み、フロアの熱気を先ほど以上に引き上げる。「滋賀の方、終電は大丈夫ですか?」と合間合間にオーディエンスの笑いを誘いながらも、彼らはスカが持てる力を最大限に使いこなし、もうこれ以上の熱い空間は世界中のどこにもない!という状態までフロアの熱量を引き上げ続ける。 

アンコールでは、本日出演のバンドのメンバーや主催者を呼び込みパンパンになったステージで、毎度お馴染み”ONE TWO”の超豪華セッションを披露。「もっと大阪でライブしてくれー!」「ありがとうー!」というオーディエンスの笑顔と歓声に包まれながら最高の大団円を飾り、本イベントは幕を閉じた。 

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今回のイベントではスカとゆう一つの音楽ジャンルの名の下に様々なバンドが集結したが、同じジャンルを演奏しながらも、各バンドが奏でる音も、バンドのカラーも全く違う。その中で共通していることは、どのバンドの音楽も大きなプラスのエネルギーを放ち、どんな負の感情も一瞬で吹き飛ばして、聴く者の心をポジティブにしてくれるということだ。そんなスカミュージックのエネルギーは、きっと熊本にも更に前向きな風を吹かせてくれるだろう。

記事:もなみん

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梅田Zeelaはジャンルや形態にこだわらず多様なミュージックライフに柔軟に対応致しております。
ライブイベント、クラブイベント、その他各種パーティーまで幅広くご利用頂けます。
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