Sakuraインタビュー:ドラムの音階やチューニング、演奏者によって生まれる雰囲気の違いなどなど

Sakuraインタビュー:ドラムの音階やチューニング、演奏者によって生まれる雰囲気の違いなどなど

Rayflower、ZIGZO、THE MADCAP LAUGHS、gibkiy gibkiy gibkiy…など多数のバンドでドラマーとして活動を展開しているSakura(櫻澤泰徳)。ベースオントップではドラムレッスンも行なっています。

8月31日に東京・大塚Deepaでドラムイベント『Busker Noir』(バスカーノワール)を控えており、前回の記事ではこのイベントについてインタビューを行いましたが、今回のインタビューではドラムについてもう少しアカデミックに掘り下げます。

ドラム楽曲は叩く人によってニュアンスが違う

ードラム楽曲は何曲くらいありますか?
Sakura:この前、幻の#6が出来かけたけど、全部で出来かけも含めたら7曲。まだ世にお披露目してない曲もあるんですよ。

ードラム楽曲のタイトルはあえて付けていないんですか?
Sakura:なんか考えた方が良いかなって思っていたらマネージャーが「良いんじゃないんですか?ナンバリングのままで」って(笑)でもそうかもと思って。言葉があるものじゃないから。言葉がなくてもタイトル付いている曲なんて世の中いろいろあるけど、打楽器は分かりやすいメロディー自体がないから、その時の気分によって姿形も変わるだろうなって。リズムアプローチとか。だったらタイトルあえて付けなくてもも良いのかなって。

Sakura:実際Busker Noirが開催する度に、ドラムスソングのメンツが変わるごとにアレンジがちょこちょこ変わるんですよ。それはそれで良いのかなって。最初は漠然とあったイメージなんだけど、キャスティングによって人数が変わることがあって、最初はドラムスソング#4が一番俺の中でポップだと思ってて、お客さんのウケも良くて、最初は3人用に作って、そのうち4人用に直して、最終的に5人用6人用になって、またいま3人用…最初の3人用じゃない形の3人用になろうとしてる。

ー打楽器ゆえに同じ曲やっても演奏する人によってニュアンス変わりそうですね。
Sakura:ちゃんと絶対的なメロディとかハーモニーとかがあるんだったら、アプローチ変えてもタイトルのままだと思う。ちゃんとした十二音階のメロディがないものの中で何かを表現しようとなんて、リズムアプローチだったりとか、アーティキュレーションとかその姿は変わるんだなと思って。

ードラムっていう楽器はタムの深さであったり、口径であったりもちろんバスドラであったり、それによってニュアンス変わりますよね。

Sakura:例えば今回はLEVIN、shujiくんとかってロックアプローチが特に強いかなとかって感じたんだけど、それが過去に出演してくれた力武(力武誠)くんっていうジャズドラマーの場合、同じ楽曲でも雰囲気が違う。あとは『ジン』ってバンドの哲之くん、彼が出てくれた時とかは、若くて結構叩ける子なんだけど凄くモダンな感じ。DUTTCHくん(UZMK)とかも出てくれたけど、ノリがちょっとアメリカ人に近いのかな。しかもちょっと肌が黒い感じ。黒人ではないんだけど、日本人独特なんだけど、なんだろう…機敏なんだけど全部かっこいい。シャープ。シャープだけど重たい。

ロックというジャンル以外では打楽器だけの音楽は決して珍しくない

ードラムだけの曲って現代では珍しいですよね。
Sakura:クラシックだと打楽器、四重奏みたいなアンサンブルで結構ありますけどね。クラシックとかで使われるような打楽器の何十奏とかっていう。しかも音程の付いてない例えばマリンバ、シルフォン、グロッケン 、ビブラフォンとか、鍵盤ではないもので四重奏とかそういうのがありますけどね。ティンパニー、スネア、タムタムとかありますし。楽曲になってるのとかだとそれこそマーチングとか基本そうじゃないですか。管楽器とかは入っちゃってるけど。ドラムマーチとかそういうのは一個の曲ですからね。

Sakura:あとはもっといえばアフリカとかの打楽器だけで成り立ってるようなものや、ブラジルとかのサンバとかもそうでしょ?むしろ実はジャンル的には結構豊富なんですよね。ロックとかっていう我々の実生活と結びついてる音楽的な視野でいうとドラムだけで成り立ってる楽曲っていうのはもの珍しく見えるかもしれないけど、ロックっていうカテゴリを外してしまえば世界的にはありますよね。大概はその辺の音楽っていうのはステップがあった。今はステップがない音楽が残っちゃってるから、打楽器だけっていうのは珍しく思われるのかもしれない。

ドラムなのに音階をチューニング?

ーSakuraさんのドラムって音階があるって前お聞きしたんですけど
Sakura:今は曖昧ですけど、まあ企業秘密になっちゃうんだけどスネアって14インチのスネアは大体音程Gに合わせると良いんですよ。そこから基準にしてるんですよ。バスドラはそれぞれサイズが違ったりするけどスネアって大概14インチでしょ?マテリアルによって個体差は多少あるんだけど、なんか困った時はまずGに合わせとけばなんとかなる。良い音だなって思った時は大概音程Gに近い。

ーそもそもなんで打楽器なのにチューニングされるんですか?
Sakura:それが間違い。コンガとかボンゴとかってキーに合わせてチューニング変えるよ。知らなかったでしょ?コンガとかボンゴだと例えばスケールGの曲だったとすると上の方はDとかにして下の方をGとかにする。それってよくある。ティンパニーだってチューニングする、音合わせるでしょ。亡くなっちゃったんだけど、マイルス・デイヴィスのバックで叩いていたトニー・ウィリアムスってドラマーがいるんだけど、あの人のドラムはタムとかで音程つけていて、全部シンバルを合わせるとG#m7になる。そういうやり方してる。

Sakura:実は音程あるんだよ。世間一般的には「ドラムなのにチューニング?」と、そう思われてますが、ちゃんとコアに音楽やってる人からすると当たり前って話だよ。でも音程をある程度意識しないでチューニングして成り立っちゃうっていうのは今のロック。

2018年5月6日アメリカ村BEYOND 『Busker Noir』の様子

ー音階意識しながらドラム叩いてたんですか?

Sakura:元々はね。今はタムを7つ使ってるセットっていうのは、元々はボレロ (ラヴェル)って曲をあれをさっき話したトニー・ウィリアムスってドラマーみたいにタムで全部成り立たせられないかなって思ったところからが始まりです。ちゃんと音程を意識したチューニングをすれば、ボレロ、メロディ2つあるんですけど、Aメロの方はいつでも叩けます。Bメロになると鍵盤の黒鍵も使うことになるからボレロって全部十一音階全部使わなきゃいけない。11個は全部並べらんねえなって(笑)

ーレッスンの講師としての目標はありますか?
Sakura:『Busker Noir』を大阪でやりたいからベースオントップの皆さんに力をお借りするに辺り、レッスンをやらせて頂くようになりました。そもそもプライベートでもレッスンやってたんですよ。それを発展すべく協力して頂いたという。習い続けるんだったら叩けるまで付き合うつもり。受講生は下は10代から上は60代まで国籍問わずいます。中級者も上級者も、初心者も来てます。先生だよね。学校の先生と何も変わらない。たった50分でもそいつのドラム人生の責任を持ってあげなきゃならないと思います。また、年に1回生徒に発表会させてるんですが、その発表会とクリニックとBusker Noirが一緒にできるようなものをやってみたいなと思ってます。

Sakura(櫻澤泰徳)

Twitter:@sakurazawa
HP:http://sakurazawayasunori.jp/

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